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桃太郎ジーンズを新調した

10年ほどお世話になった桃太郎ジーンズを新調した。

 

T0206SPZ 干支ジーンズ2024(辰)

特にデニムが趣味というわけではなく、深い造詣もない。

新調したのは干支ジーンズの2024辰年モデル。

干支ジーンズは去年2023年兎モデルもなかなか良くて、買おうかなと思いつつ迷っているうちに瞬殺で逃してしまった。

わたしの干支は辰年でもなんでもないのだが、自分の干支が良いデザインや仕様(シルエットや生地等、仕様が毎年違うため)になるとは限らないので、買いたいタイミングがたまたま今だったということで買うことにした。

 



10年履いた桃太郎ジーンズ 0205SP

10年ぶりと言っても正確には「15.7ozのヘヴィーオンスのデニム」が10年ぶりで、10.5ozのデニムなら途中で一本追加している。夏に15.7ozは重くて。

が、2014年2月に買った一本、0205SPはとにかくよく履いたなあ。

・これを履いて飲み会に行き
・これを履いて図書館に勉強に行き
・これを履いてラブホテルで逢瀬を重ね
・これを履いて自転車に乗り
・これを履いて吉祥寺や新宿をうろうろした

本当に外出時はいつもこれを履いていたと思う。それを言うにはとうが経っていたが、それでもちょっとした「青春と共にあった」感がひしひしとある。

デニムって丈夫だし、生地の使用感/消耗度が良い感じになるという珍しいアイテムなので、実際10年使うものだなあ。

そういう意味でまだ履けると言えば全然履けるのだが、10年経ってウェイトが増したことで、ちょっとキツくなってしまったのであった。

 

 

 

服についての購買行動として、考えてみたらリピート買いってあんまりない。嗜好も変わるしブランドの閉鎖や路線変更、デザイナーが独立やら流行りなんかもあるためだが、だから自分としては大変珍しい。

10年前の2014年2月になぜ桃太郎ジーンズを買おうと思ったのか思い出してみた。

確か、仕事中に別のデスクでリゾルトかドゥニームだかの雑談が聞こえてきて、それで当時のほどほどの給料の中で、そういえば俺も一本ぐらいいいの買ってみようかなと思ったのがきっかけだった気がする。

中途採用で入ってきた方(Fさんとする)が「**さんが履いているそれってドゥニームですか、いいですよね僕も好きなんですよ」的な話をしていた。

何でそんなディティールを覚えているかというと、そのFさんは残念ながらあまり仕事の評価が芳しくなく(転職あるあるだが、こういうのは現場現場で相性があるからしょうがない)、おじさん社員であるということもありちょっと冷たい目で見られていて、そんな彼が本人的にはタフであろう状況の中、一回り下の若くて力量のある社員に共通の話題ネタでコミュニケーション仕掛けているところが、自分だけだと思うが少しばかりの痛々しさというかブルース感というか、形容しがたい空気が印象に残っていたのかもしれない(もちろんFさんは1年も経たずに去っていった)。

 

 

 

ともあれ、当時はエヴィスジーンズを街中でよく見た気がする。カモメペイントの。桃太郎ジーンズは当時まだ創業10年も経ってない新進気鋭の扱いだったような。まあでも出陣ペイントかっこいいなとかそんな感じで青山店(と言いつつ最寄は表参道駅)で試着したりなんかして気に入って買い求めたのであった。

2万ぐらいのデニムってどんなんじゃろうと思って買ったが、ジンバブエコットンの履き心地が柔らかく、大変気に入った。何につけ違いのわからない男(内村さん「料理の良しあしわからない」by大竹さん)ではあるのだが、それまで中学ぐらいからちょいちょい買ってきた、ジーンズメイトやらユニクロやらで買ってきたものたちとは、履き心地がちょっと違うな!これはいいものだな!感は自分なりに感じられた。

この10年の間にはNudie Jeansも買ってはみたのだが、しっくりきたのはこの桃太郎ジーンズの0205SPだけだった。定価22,000円の消費税が5%で23,100円だった0205SPは、いまは定価29,700円の消費税が10%で32,670円する!(いいものですからね)

 

 

 

桃太郎ジーンズと言えば、鬼越トマホークの坂井さんもよく履いてらっしゃる。鬼越はざっくりハイタッチで出てきた頃から好きだったので、ライブで見たときはちょっと嬉しかった。鬼越トマホークで言うと高円寺店も一回行ったなあ。S0205-MSPだかの限定モデルが欲しいなあと思って探してた頃。高円寺店の店員の方、ハマオカモトに似ていていい人だったな。今度なにか買うことがあれば高円寺店で買いたい。

 

 

 

デニムの買い物でまた思い出した。あれは高校の頃だったか、背伸びしてファッションに興味を持つようになり、札幌のBEAMSで物色して白いデニムを買ったことがあった。聞きたいことが合って店員を呼んで試着ついでに質問しようとして、いまみたいに予めネットで情報を集めて臨むみたいなことができなかったので、どこか要領を得ない質問になっちゃたんだな、ふわったした感じの。するとそのサーファー風の兄ちゃん店員が一言、

「は?」

と、プチ威嚇プチ圧な返しをしてきて、面食らったのを覚えているw 小藪さんのエピソードトーク風の「は?」ではなく、カメラ回ってないところで品川さんが山ちゃんに言ってそうなトーンの「は?」だった。

久しぶりに思い出したけど、あれは不愉快だったなあw あれなんだったんだろうな。そんなやついねえよな!あいつなんなんだ。帰れ!(オードリー若ちゃん風)

結局そのときは確か買ったけど、あまり気に入らず、箪笥の肥やしになった(あのオレンジ色のショッパーだけたまに使ってたか)。

以降BEAMSには悪い印象を20年以上持ってるし、何も買ってない。

 

 

 

閑話休題

比較その①

比較その②

 

 

 

今回デニムをリピ買い(厳密には完全な型番リピ買いではないんだけど染色については同じ特濃インディゴブルーデニム)してみて、あれ?元々こんな色だったっけ?となって新鮮だ。こうやって比べてみると、しっかり色落ちしていい感じになるものだなあ。

これから先また10年履くことになるのだろうか。

そしてまたいまのことを思い出したりするのだろうか。

長く使えるデニムには人生が濃密に詰まるなあと思ったりなんかした。