人はパンだけで生きるのではない

improving the quality of life

2022年4月の回想

今月買った本

  • 佐久間宣行「ずるい仕事術」
  • 龍岡歩「サッカー店長の戦術入門」

 

 

 

2022/4/10 G-1グランプリ 決勝

  • 現地チケットが結構残ってたっぽいので行くか迷ったが、リアタイ配信視聴。
  • 芸歴15年以上の、つまりアフターM-1的な大会。
    • M-1出場資格消失後のキャリアの話は、先日の鬼越トマホーク単独でも話題になっていたので、いい試みだと思う。
    • 2年前ぐらいのアメトーークで、40超えてもバイト芸人みたいな企画があって、芸人をやめられない理由は、当たるかもしれないチケットを持っていることと、ポイントオブノーリターンを過ぎてしまったからだ、みたいな話があった。そんな人たちの救済的側面。
      • と言っても松本紳助氏的にはそもそも10年で売れないなら、才能がないから諦めた方がよい、というのがM-1なのだが。
  • 司会、おぼんこぼんの話が長いのなんの。
  • 初回大会ということで、段取りは結構悪かった。
    • リアルタイム配信は一時中断した。リアルタイム投票があるのに致命的である。
    • が、現地ではトークで繋いで、その間に配信は再度ネタの時間に戻すという、ほとんどジョジョの時間系スタンドみたいな進行で解決したので、技術陣はよくがんばったと思う。
  • 吉本が一切絡まないのは色々事情があるのだろうけど、ちと残念だった。
    • 囲碁将棋とかプラスマイナスとか、決勝に出れずに終わったものの、実力は確かな吉本芸人多いと思う。
  • 審査員にまさかの元雨上がり宮迫さん。
    • 解散寸前だったおぼんこぼんの司会起用もそうだが、地上波を追われた宮迫さんに、テーマ曲は薬物事件で逮捕起訴されたASKAさんと、集めるとなかなかエモいというか、否応なく「再起」の二文字が迫るメンツ。
    • でもその審査員の人選について、渡辺正行さん長久さんはともかく、宮迫さんノッチさん伊勢さんというラインナップは、大会の格の面で厳しいかも。
      • ライブを開催したり演者として強力な実績があるうえで現役とか?ぐらいの人であってほしかった。
    • まあ、なかなか引き受けてくれない人が多かったんだろうけど。こっちの審査員受けちゃうと、なんかM-1の方の審査員は出禁になる感が。
      • なのでなんとか吉本と上手く折り合いつけて欲しいが、吉本的にはこんな企画やるなら自分とこでやりたいだろうし、難しいのかも。
  • 審査について、点数が最低ですら450(平均90)で、8組は469(平均93.8)~491(平均98.2)と、かなり高かった。
    • が、近年のM-1も高止まりの点では、それほど変わらないか。
      • 人を傷つけない笑いではないが、演者を傷つけない採点志向になっている気がする。初期M-1との変化って一言で言うとそういうことなのかも。
    • 審査員の点数は未開示。
  • なすなか、流れ星、磁石がよかった。結果、磁石が優勝(結構ダントツ)。
  • M-1第一回の優勝者が中川家で、大会の格みたいなものが締まったように、磁石もなかなか良い優勝者だったと思う。
  • でも出場資格が15年以上無期限ということであれば、もし今後もやるなら(でも今回だってG-1グランプリ2022と謳ってるぐらいだし)、優勝者が延々と出られるのではなかろうか。
  • ともあれ、大会が成長すればベテラン漫才師の目標になるのであろうし、毎年やってほしいとは思う。

 

 

2022/4/3 伝説の一日ダウンタウン

  • 吉本興業110周年特別公演「伝説の一日」ダウンタウンの回だけ配信視聴。
  • ガキの使いの昔のフリートークな感じの漫才だった。
    • 佐久間さんも言ってたが、あのフリートークを毎週観れたのは幸せな時代だったのだなと。
    • 松本さんの著書に書いてあるらしいが、ウソをベースにフリートークをするというのは発明だなあと。
      • 近い番組としてさまぁ~ず×さまぁ~ずとか、にけつッとかあるけど、あれはエピソードトーク経由の雑談だしでちょっと違う。
    • とりあえずブルーレイで出てる、ガキ使トーク集を買いたい。
  • でももう、ダウンタウンレベルのカリスマ性のある芸人って出てこないんだろうなーと思う。
    • もうあんな風に尖りたくても尖れないし。コウテイとかがんばって尖ろうとしても、どうしても痛いだけに見えてしまう。
    • 趣味嗜好もすっかり細分化して、芸人で100万部売れるエッセイとか100万枚売れるCDとか毎週視聴率20%とか無理そう。
      • いまだと毎回100万回再生するYoutuberが相当するのか?というと、でも視聴率20%って、乱暴に見ても4,500万世帯の20%だから、ざっくり900万世帯とかなんですよね。
      • Youtubeはどうしても、まだ一部の限られた層が数回回したりもするから、規模的には比較にならないなと思う。
      • 例えばヒカキンが200万回再生としても、それってやっぱ1億人に対する200万で、無理やり視聴率換算すると、高くても2%程度なのではなかろうか。それも、何気なくTVつけた人が偶然見るとかではなく基本同じ人が観る感じ。
  • ということで、ダウンタウンほど時代をグリップして世代の価値観を転換するほどの影響力を持つ人は当面表れないのではなかろうか。そういう巨人を思春期に味わえたことは、いいことと思いたい。

 

 

 

街録chライブと上祐回

  • 街録ch、偶然見たら面白くて色々掘ってしまった。
  • きっかけは鬼越トマホークの坂井さん回と金ちゃんさん回で、既にある程度お二人を知っていると思っていたが、グイグイ引き込まれて、気がついたらたて続けに他の動画も観てた。
  • 今のところ、特に元オウム上祐回、スマイリーキクチさん回、あと三谷さん回(この回に限り吉田豪が聞き手役)がグッときた。
    • 上祐回にしてもスマイリーキクチさん回にしても、ある程度ネットや誌面で対談記事なんかを目にしたりはしてたけど、生の受け答えのリアルさ圧倒されるものがあり、毎度自分の思い込みというか、事前に持っていたイメージを覆される。
  • インタビュアーとしての寄り添い方が上手なのだろうか。
    • 凡百のインタビュー記事よりも、編集を感じさせない動画ならではのリアルさと、質問と回答の角度と深さが別格で引き込まれる。
    • 聞きにくい/答えにくいネガティブな質問がちょいちょいあるのだけど、それ以前に寄り添っている質問が放られているので、インタビュイーもインタビュアーに対して嫌な気持ちを持たないのだと思う。 
    • 少なくとも、例えばいわゆる一発屋芸人(エンタ勢等)回で、最高月収聞くような下世話な角度の質問がないところが象徴的だと思う。視聴者層の違いだろうけども。
  • 「あなたの人生教えてください」ということで、何かやらかした人が多いが、そうなると、しくじり先生が類似番組だが深みが違う。
  • ほかの類似番組で言うと、少人数の生い立ち聞く系番組、あちこちオードリーとか一時期のカジサックさんの動画とかも近いっちゃ近い。
    • でもそれらよりも深みがある。街録chはトーク、バラエティではなくドキュメンタリー的な深み。
  • 三谷さんは私の6~7歳ほど下で、そこまでの世代差がないせいか、芸人のチョイスがよくて、そこも訴求力がある。
  • それで思わず、街録chライブ(草月ホール)も配信視聴してしまった。
    • さすがにライブの方はドキュメンタリー的魅力というよりはショー的な内容だった。次回があれば行ってみたい。

 

 

 

ゴールデンカムイ無料公開

  • 秋ぐらいに全話無料公開していたが、最終回に向けて再度全話無料公開の太っ腹。
  • 読み応えのある内容だった。大傑作。
    • なんかやっぱちゃんと話題になる作品って面白いよなーと。
  • 戦前の近現代日本比較文化アイヌ)がテーマ軸としてありつつ、それをロードムービー的冒険譚が物語としてドライヴして、それに加えてグルメ、下ネタ、パロディなギャグが遠慮なくねじ込まれる。なかなかない読後感だった。

 

 

 

2022/4/30 東京ダイナマイト20周年記念特別公演 伝説の30日

東京ダイナマイト結成20周年特別公演
  •  いつか東京ダイナマイトの単独行きたいと思ってたので、行けてよかった。
    • 単独ライブかと思いきや、あくまで「20周年記念特別公演」ということで純粋なネタはなかった。
  • チケット代が、S席(1万)、A席(6千)、B席(4千)ってことで、少し日和ってA席にしたところ、2列目のど真ん中で最高の席だった。ほんの3mほどの距離。
    • Vだけほぼ90度横になるので見にくかったけども、短めの紹介Vレベルなので不都合はなかった。
  • 東京ダイナマイトの単独(ではないけど)なんて、毎度即完で袖に芸人が集まるライブと思ってたが、案外埋まらなかったみたいで少し寂しかった。
    • メディアに近年あんまり出てないとは言え、芸風は唯一無二だし、私のようなおっさん層を強くグリップしていて、ファンが離れなさそうに思ってたので意外だった。
    • まーでも平均的な客層が30代→40代とかになると、色々ライフステージの変化もあって、あまりお笑いライブに行けなくなる人も多いのかもしれない。
      • 東京ダイナマイトはまだ全然いい方で、若手時代をワーキャーに支えられてきた芸人は単独どころではないだろうし。
  • ゲストはタイムマシーン3号おたこぷー鳥肌実、ザコシ、サンド伊達さん。
  • 東京ダイナマイトサンド伊達さんのフリートーク風漫才が長尺の45分。
    • これが圧巻の内容で本当に観れてよかった。伊達さんと何度も目があったような気がする。
  • 終演VのBGMが、なんとEPOの「DOWNTOWN」だった。
    • これは、先日の吉本の伝説の一日におけるダウンタウンを意識したというか、矜持みたいなものなのかもしれない。フリートーク漫才なら俺たちだって全然負けちゃいないよ、という。
  • 二郎さんもやはり急性心不全やコロナ後遺症による杖姿で、なかなかこうなるとコントは難しいだろうしというのも思うが、本当に唯一無二の笑いを繰り出せるお二人なので、いつかまた単独ライブ観たいなと思ったし、その前にルミネ等の通常公演も行かねばと思った。
    • あと割と仲の悪くない芸人だと思ってたら、そうでもないみたいでそれも寂しかったが、まあ改めて考えてみるとそれもらしさかなあとも思う。

 

 

amazon prime try before you buyと雨用スニーカー

メレル カメレオンストーム8
  • amazonによる試着サービス。10年前からamazonとは別の名称でやってたような気はするが、改めてサービス見直しての再出発らしい。
  • 雨用のスニーカー探しではじめて使ってみたが、本当に便利なサービスだった。
    • 今回はゴアテックスでかつタウンユースで滑りにくいスニーカーで探し、結果メレルのカメレオンストーム8を選んだ。
  • 靴は確かに「履いてみてサイズ合わせしないと買いにくい」という特性上、通販利用しにくい数少ないアイテムのひとつだった。
    • だが、店頭で買うと当然多くの場合数千円高くなるので、そこがしょうがない料金が乗っていた買い物だった。
    • もっともランニングシューズのように、きちんと足形を計測してもらった上で買うケースもあるので、そういう場合多少高くなろうとも店頭の方がよいが。
  • 複数のサイズを一度に注文し、到着後7日以内に返品可能というもの。
  • 返品商品の検品と再梱包スタッフがいるのだろう。
    • 極力到着時の状態に戻そうとはするものの、素人なのでそこまで完璧には再梱包しきれなかった。が、問題なく返品完了扱いになった。
  • 常識的な試着の範囲を超える利用とか、利用者のモラルにある程度依存すると思うが、長く続いてほしいサービスだと思った。
    • 他の通販サイトも追随するとよいのだが。
  • その後、カメレオンストームを何度か雨の日に履いたが、概ね満足。
    • 透湿性と防水性は満足。雨の日でも靴下がグズグズになることなく、快適に外出できる。 
    • グリップ力も高い。さすがに濡れたマンホールなんかだと滑ったりするが、そこで強くグリップする靴はないだろう。
    • あとは普段アディダスのウルトラブースト使いなので、クッション性能が気になるところだが、これは長時間履いて過ごさないとわからないので、まだ不明。
      • でもこれまではモンベルのトレッキングブーツなんかを履いたりする日もあったので、それに比べたら全然楽。
    • 雨の日用の割にデザイン性が良いのも満足。

 

 

 

日向坂ミホワタナベ卒業

  • ライブ行くわけでもないしCDも持ってないし、ただのオードリー経由なひなあい視聴者なのだけど、ちょっと意外で衝撃だった。
  • アイドルには全く造詣がない私であっても、今の1~3期の状態がずっと続くものでもないというのはわかっていたのだが、それでも思いのほか早いなと。
  • まあでもトラブルの末の卒業ではなく、円満卒業ということで応援したい。
  • それにしても日向坂は本当にキャプテン佐々木久美さんの存在が大きいと思うが、彼女もいつまでいてくれるのだろうか。
  • 4期募集中とのことだが、3期の4名も活躍度で言うとまだまだに見えるし、この状態で4期を何名追加するつもりなのだろうか。
  • 無責任なことは言えないが、かとし、潮、影山、斉藤、高瀬、みーぱん、丹生ちゃん、富田、松田あたりが抜けるとひなあい寂しくなるなあという感じ。

 

 

 

オードリーANN ゲストですよ。

  • ケーダッシュ青春話補足とゲストですよ。さんで神回だった。
    • ですよ。さん、思いのほか受け身上手い。点数の流れとか100点だろう。
    • そして急に小梅太夫をリクエストする若ちゃん。ここで確変。天才の所業。
      • というかこれザキヤマさんライクだな。面白い無茶振り。
  • 正直エンタでのですよ。さん、ほとんどハズレ扱い(忙しいときはスキップ組)だったが、こんなにトークイケる人とは。
    • と言ってもエピソードトーク的なことではないので、本当にトークイケるかは不明だが、瞬発的な受け身は本当に上手だった。

 

 

 

DAZN for docomoの値上げと来年のプレミアリーグ視聴

  • DAZNが1,925円→3,000円に値上げしたが、ついに数か月遅れでDAZN for docomoの初期ユーザ料金も1,078円→1,925円に値上げとなった。
    • 私はDAZN for docomoの初期ユーザ料金だったので、年24,000円の出費かー。サブスク系、アマプラ、hulu、netflixと入っているので、今以上に増やしたくないなあと思っていたところ。
  • ただ、そもそもDAZNは来年のプレミアリーグ放映権を取れなかったので、プレミアリーグアーセナルの試合しか基本観てなかった私としては、どっちみちDAZNは解約になるかなあと思ってたところだった。
    • DAZN解約すると、あとはサッカー日本代表のアウェー戦が観れなくなるけど、まあそれはいいか・・・という感じ。
  • プレミアリーグ2022-23シーズンから向こう3シーズンは韓国資本の「SPOTV NOW」というサービスが放映権を獲ったらしい。
  • SPOTV NOWは月額1,300円(年間9,900円)らしいので、まあ高くなるわけではなさそうなのでよかった。
  • プレミアリーグは8月~翌5月の10ヵ月なので、基本SPOTV NOWの年パスを買いつつ、今年アーセナルがプレミア4位に入って来年CL行けるなら、スポットでWOWOWを月2,530円で入るみたいな感じかなあ。(※結局5位に終わり、CLは行けなかった。ELは観るかどうするかなあ)
    • CLの場合、グループリーグなら9/15~12/15あたりの3ヵ月。あとは決勝トーナメント行けたら、また2/15あたりで契約と、小まめにサブスクON/OFFしていかねば。
  • しかし、昔ってヨーロッパサッカー見るためにはWOWOWなりスカパーなり入る必要があって、イタリアかプレミアかスペインの3大リーグのどれかを観るだけで月4,000円、それに加えてチャンピオンズリーグも観るならセットで7,000円ぐらいかかってた印象がある。それに比べると安くなったのかもしれない。
    • でもワールドカップもそうだけど、放映権ビジネスって大概にしてほしいなと思う。膨らんだ放映権収入はどこに流れているのだろうか。

2022年3月の回想

備忘録とは言え段々記事書きが遅くなってきたので、できれば翌月第一週に上げるようにしたい。

 

2022/3/6 ラジオスターライブ2022

  • ニッポン放送主催のラジオイベント。チケットは取れず配信視聴。
  • 出演者はオードリー、ナイツ、アンガールズ三四郎、ぺこぱ、と豪華な布陣で各組ネタ1つずつと、くじ引き抽選形式での少人数トークのライブ。
  • 若ちゃんも言ってたが、よしもと勢が不自然に不在。配信をFANY Onlineでやれるかの調整に難航したのだろうか。そのせいではないにしても、メンツの割にどこか全般的に消化不良な感じはあったが、配信視聴だったので現地だとまた別だったかも。
  • ぺこぱが結構滑っていて(るように見えた)三四郎アンガールズも少し重めだったが、そんな中でもオードリーとナイツは流石だった。
  • 来年もやって名物企画にしてほしい。そういやTBSラジオでも少し前に似たようなのやったんだったっけ。伊集院さんが物申す的なコメントをされていたような。色々難しかったりするのかな。

 

2022/3/6 R-1グランプリ2022

  • お見送り芸人しんいちさんは、数年前の向上委員会のモニタ横ゲスト(ギャラ無しの見学芸人組)で見て、天海祐希さんや久代アナへの大失礼ソングで覚えていたが、毒がそのまま残ってるネタでよかった。
  • ホント、お見送り芸人しんいちさんや、ウエストランド、鬼越トマホークが好きな自分は性格が悪いなと思う。
  • ZAZYさんのネタは申し訳ないけど何が面白いのか、ずっとよくわからないw ロジックのないシュールネタ(かつリズムネタ)は、それ一辺倒だとキツい。
    • それと、同期芸人たちからだんだんと性格の悪さエピソードが伝わってきていて、それがいまいち笑えない系なのも厳しい。
    • 性格の悪さで言うと、まだあまり知られてないっぽいが、向上委員会で見る限り、コロチキ西野さんはかなりの逸材な気がする。あの観察力・着眼点と情報収集力は鬼越トマホークの二人に比肩するのものがある。
  • サツマカワRPGさんのネタも面白かった(思えば彼も向上委員会で知ったのだった)
  • 吉住さんのネタもよかったな。去年のM-1のニューヨークのネタ(ネット炎上を揶揄)に通じるものがあった。
    • ヤフコメも仕様変更があり、だんだんとネットの言語空間が整理されていくのは良いことでは。(批評的な意義のある批判と過度な中傷の、規制されるべきされないべきの線引きが難しいけれど)
    • 毒のある女性ピン芸人として柳原可奈子さんの系譜と思いきや3つぐらいしか違わないのだな。
  • 逆にYes!アキトさんはちょっと期待外れだった。怪奇YesどんぐりRPGが好きなだけに。ギャガーはやっぱり5~10秒で輝くが、数分持たすのはかなりの至難の業なのだろう。

 

トークサバイバー(Netflix

  • 去年の佐久間さんラジオイベントでも話されていた、Netflixコンテンツが遂に公開。事前の企画説明でよく使われていた「キングちゃん」を未視聴だったのだが、抜群に面白かった。一気見した。
  • これは別に時間かけて感想を書きたい。本当に面白かった。続編も見たいし、パッケージ化されてドキュメンタルのように海外展開されても面白そう。

 

2022/3/19 蛙亭単独 TOKYO PUBLIC NIGHT

  • 初のルミネ単独で立派になったなあと。でも単独コントライブでの1時間は短いかも。そうでもないんでしょうか?(バナナマン、さまぁ~ず、東京03空気階段とかだと1時間半~2時間はあるので)
  • 漫才2本と短めのコントが5本、幕間Vが4本で1時間ほど。
  • 白眉はコント「ママ大好き」
    • リモートワーク中の母子のネタで、緊張と緩和の良い題材で、かつ男女コンビが活きるネタ(女装でもできるだろうけど、リアリズム面の説得力が高い)
    • このネタを勝負ネタとして中心でやっていけばKOCの連続決勝や、優勝争いもいけそうと思った。と言っても3年前のオズワルドのピッチング寿司マシーンのネタ、あれも予選だとバカウケしてて優勝いけると思ったのに、決勝本番だとミルクボーイの後&客層の違いで大スベリしてたので、どうもわからんが。
    • とは言え、初の男女コンビ優勝というのはストーリー的に結構いいので期待はされてると思う。
  • 全般的に面白かったんだけど、去年の単独ネコの日イブも観た上で、どこか限界を感じなくもない。どういうところか。
    • ネタを台本で作っておらず、設定の妙と中野さんの即興演技力だけでやってるような?台本作らない芸人はいっぱいいるにしても。アンタッチャブルとか千鳥とかジャルジャルとか。そういう路線でもないような。
    • 東京出たての頃は題材等エッジが効いていて新鮮で面白かったし、いまも十分面白いし、今後も決勝の常連として入ってくるのではと思うが、今のままだとKOCやM-1で勝ち切って優勝するのは難しそうに思わなくもない。売れてきたので余計に。
    • やっぱりここ最近のKOCって、どぶろっくは特殊ながら、空気階段の1本目やジャルジャルの1本目とか、かなり強いネタじゃないと優勝が難しそうというか、空気階段ですらあの1本目を持ってくるのに3回かかった。
    • そしてネタ大会で優勝するには、もちろんメインネタ作成者の煮詰めは最重要なのだけど、それで終わりなのではなく、相方と一緒に密に相談してブラッシュアップして磨いてゆく作業が必須なのだと思うが、イワクラさん中野さんの関係性(生理的に無理とか)的にそれができないように見えて、それでどこか煮詰め切れなさが若干残ってしまうのではなかろうか。
    • 思えば、仲いい芸人が人気ある説について、逆に、昔はダウンタウンやその影響下にあるコンビのように、仲が悪かろうがネタがよければ売れたのかもしれないが、芸人が増えて過当競争になり、賞レースでの漫才やコントが競技化・高度化していく過程で、嫌でも仲良く密にやっていかないと他芸人と比較して、競争力が保てなくなってきたのかもしれない。
      • オダウエダの例もあるから何とも言えないが。
      • でもミルクボーイも一時期仲が悪かったけど、そこを腹割って立て直してから優勝したのだった。もちろん仲が良ければいいというものでもないけど、やはりネタを磨くという作業には必須なのではなかろうか。
    • なので、3~5分程度の言わばTV尺のコントしかなくて、単独でも長尺のコントが作れないのではなかろうか。
      • とは言え、そこは芸人としての目標をどこに置くか次第かもしれない。とにかくコントが好きでライブをずっとやっていくコント師でいたい、コントで表現したいものがある!というわけではなく、あくまで賞レースは勝って売れるための手段ということであれば今の方向性でよいのだろう。賞レース至上主義が誰にとっても正しいわけではない。
    • ということで、今年KOC決勝に再び行って箔を盤石にして、よりブレイクするか、あるいは3回ぐらい連続して決勝行ったら自身たちでKOC卒業として、南海キャンディーズメイプル超合金みたいに、しばらくそれぞれピンの仕事でやっていくような気配がしなくもない。

 

2022/3/26 鬼の頂

  • ゲストにコットンとデニス。
  • 鬼越ネタ中「次なんでしたっけ」「ちょっと待って、これめっちゃウケると思ったのに(頭抱え)」
    • やっぱりネタ降りたとこの笑い面白いんだよなー
  • M-1に向けての結構真剣な話に聞き入ってしまった。なかなかこうした腹割ったトークは聞けない。
  • 主なテーマ
    • M-1はいま準々決勝→準決勝の壁が厚い(一気に減る)
    • 3月はまだネタできてないけど、これが6~7月ぐらいになるとテスト勉強してない感じ
    • ネタはブラッシュアップが大事だけど、鬼越はそれができない。作って今日やって終わってしまう。
    • 鬼越トマホークはどんな漫才をしていけばよいか。しゃべくり漫才コント漫才?フリップ漫才?客に聞く坂井さんと、聞いたとてやんないじゃんの金野さん。
      • 今日聞いたことちゃんと消化しようね!良ちゃん!
      • コットン西村さん「3回戦まではコント漫才で大丈夫。準々決勝以降はしゃべくり(喧嘩)漫才で行かないと勝てないと思う」
        • M-1強い人は準々決勝まで隠す人がいる。そこまで流しでも勝てる人たち。
        • 何か特徴がないと勝てない。
        • 単純なコント漫才ならからし蓮根や真空ジェシカ以上のが作れないと勝てない。
    • ウエストランドはずっとあのスタイルなのに旬の時期ではなく、急に一昨年決勝に呼ばれたのは何故。
    • 喧嘩漫才を続けるべきと言うけど、でも自分たちが飽きたら終わり
  • こういう腹割ったトークが聞けてよかった。
  • 私としては鬼越特有の観察力を活かすならしゃべくり漫才がいいのではと思ったりなんかした。数年前のタイタンライブで観たときの漫才は本当に最高だった。その日一番のウケ量だった。
  • あと坂井さんが桃太郎ジーンズ履いてた。私も愛用者なので少し嬉しい。そういや高円寺に直営店舗があった気がする。

 

ダウンタウンDX(地下芸人回)

  • ゲストはオズワルド、モグライダー真空ジェシカ、ランジャタイ、ノブコブ吉村さん。
  • オズワルドが地下芸人というのはやや意外だが、地下芸人の定義を自腹切ってのライブ参加とするなら当てはまるみたい。
  • エピソードトークパートで、オズワルド伊藤さんがアメリカンBBチキンの杉本さんの話をしたのち、ランジャタイ国崎さんがおもむろに語り出したと思ったら、まんまパクってて大爆笑。
    • 伊藤さん「やってること天才落語家じゃん!」 
    • 松本さん「お前、根性バリバリか」
    • 芝さん「一番ヤバいの何も言わないアイツ(相方の伊藤さん)だよ」
  • ランジャタイ国崎さん、自分たちのターンで例の〽松ちゃん浜ちゃん~を披露するも微妙な空気になる。その滑った刹那、おもむろに「杉本君ってのがいて…」の急旋回にはシビれたw(皆もうええわ、いい加減にしろの大合唱)

 

出動!バクダン処理班

  • 日テレ安島さんチームの新番組。パイロット的に4回放送。
  • キャスティングは麒麟川島さん、南海山ちゃん、オードリー若ちゃん、ハライチ澤部さんと豪華メンツ。たりふたファン垂涎。だったが、コロナ陽性で若ちゃんが不在だったのは残念。
  • いわゆる「痛い人」をバクダンとして処理する内容で、結構イジワルな目線だったので私は面白かった。
  • 特に起業家シェアハウスの回、抜群に面白かった。起業家ワナビーニートっぽい人をイジる回。

  • 最終回は有村崑フィーチャー。無茶ぶりの即興性がいい感じにドライヴした、さすが実力者ツモっただけある内容だった。これレギュラーになったら贅沢だなあ。

 

ニトリカエサル

  • 洗面周りの収納に難儀していたので、廊下に突っ張りパーティション棚をつけた。
  • こうした突っ張り棚系は強度に不安があったが、これは突っ張り部分にバネが内蔵されており案外丈夫そう。ビジュアル面もとても満足。

 

ロシア、ウクライナ侵攻

  • 戦争が起きてしまった。WW2からもう80年とかだもんな。そりゃ起きても不思議ではないが。国連の常任理事国制度の不具合状態。常任理事国は他国に侵攻しない前提の制度だったので想定外の事態なのだろう。
  • やはり独裁制はリスクが高い。どれほど有能なリーダーでも、晩年に思考力や判断力が衰えるケースは洋の東西を問わず歴史上枚挙にいとまがない。
  • 所有していた金融資産が一時大分(1割超)減ったけど、結局3週ぐらい経つ頃には回復した。資本主義のレジリエンスよ。
  • 当初はロシア軍が一気にウクライナを制圧かという気配だったが、ウクライナの抵抗が案外強く、粘り強く戦っていてもう2ヵ月ぐらい経つのか。
  • こういうリアルな戦争を前にしても極論を言ったり、色々胡散臭い人が炙り出された気がする。
  • こうした軍事進攻がもし通ってしまえば、ロシアはもちろんのこと、中国だっていつ台湾や日本に攻めてきてもおかしくないわけで。
    • でも、じゃあといって軍事費を積もうかとしても多少の増税では中国に比しないだろう(日本に限らず99%の個々の国々にとって)。なので民主主義陣営でNATOのような相互安全保障の仕組みを強固に形成するのがよいのではなかろうか。
  • 長期化しているが、「戦争は経済的に割に合わない」ということが実証される結果に着陸すればよいのだが。
  • しかしよく考えてみれば急に東京含む世界に核撃たれることもなくはないわけで、まったく怖い話だ。藤子不二雄のSF短編にもあったな。「ある日...」だっけか。
    • 現実的には急に携帯から警報が鳴るのだろうか。そのとき何をすればいいのだろうか。というかそう考えるとやっぱ都心に住むの恐いな。せめて23区外の多摩地域か、神奈川千葉埼玉が多少は安心だな。キリがないけど。
  • 色んなシナリオがあるけど、いまのところ、ウクライナ東部をロシアが制圧して、クリミア半島と地続きの領土になった時点で終戦なのかなあ。

2022年2月の回想

2022/2/11 タイタンライブ(ライブビューイング)

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・見ごたえのある事務所ライブ。幕間の文芸引用がそんなに意味はないのだろうけど、雰囲気があってよい。

・ゲストはトムブラウン、タイムマシーン3号スピードワゴン、プリンプリン

ウエストランドがとてもよかった。あるなしクイズのネタ。的確な攻撃性に泣くほど笑った。最初は割と大人しめな展開ながら、急にクイズの回答にかこつけた井口さんの難癖がヒートアップ。思わず「はじまったw」と口に出してしまった。

・贔屓目かもしれないが、これM-1決勝行ける内容だと思うのだが。でもウケ量は客層バイアスもあるだろうか。

・タイタンライブと言えば、3年前に見たときの鬼越トマホークもすごくよかったなあ。彼らはM-1に向いてないだけ。今回の前の回、2021年12月だかのにも出てたらしくって見たかった。

・あと、直後の爆笑問題カーボーイ聞いてたら、結構なんかライブにかける熱量みたいの感じた。ネタ作りとか練習とか、やっぱ爆問ぐらいのキャリアでもあれぐらいやるのだなあと。

 

2022/2/13 空気階段単独fart(新宿こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ)

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・baby、annaが結構感動系な〆だったことに加え、KOC優勝という華を得たことで、敢えてfart(愚か者、おなら)という方向へ。確かにややくだらない系に振った内容だったと思う。

・一本目(正確には二本目)の「東京」がとにかく出色の出来。これ、今年KOC出たらまた優勝しちゃうよ!と思った。

・大分の人に怒られろ。あと慶應法と法政経の人にも怒られろw

・漫才かコントだと、単純に笑いの量が多い漫才の方が昔から好きなんだけど、単独公演ということで2時間しっかり観劇するならコントの方が強いなーと思った。漫才だとやっぱ、いわゆる笑い疲れというか、2時間笑いっぱなしとかだと腹筋疲れちゃうのだろうな。

・とは言え空気階段のライブぐらいの読後感を与えてくれるのってバナナマンぐらいなのでは。余韻というか。匙加減がめちゃ難しいところだけど。ウエストランドが先日のタイタンライブで揶揄(単独ライブの最後に長尺の感動コント入れるな!)してたように。オナニーと紙一重になってしまう。

・散々言われてるけどもやっぱその弱者、変人への視線が優しいんですよね。前回の単独、annaの最後のネタの作中に出てくるラジオ「チャールズ宮城のこの時代この国に俺が生きてるからって勝手に勇気もらってんじゃないよラジオ」とか、タイトルだけで十分視線が伝わってくると思う。やさしいズもそうかも。

・それにしてもかたまりさんは中高と超陽キャの、ほぼコットン西村さんみたいなものなのに、両者の芸風の違いは不思議だ。ローカルでのトップ層が急にショック(大学でじゃがいも星人呼ばわり)を受けると、こうなるということなのだろうか。イケイケの大学生が社会人で鼻を折られて挫折を拗らせたりするのと似た現象だったりして。

・そういや西村さんはあちこちオードリーで、お笑い芸人世界のイケメンはそうでもない(俺はマジのど真ん中のイケメンだ)という話をしていて(かたまりさんを名指しはしていないがw)、一方かたまりさんはもぐら殺人事件のパンフで西村さんを諸悪の根源と評していたので、まあプロレスであるとしても、多少は何かしらお互い思うところもしかしたらあるのかも。

・でもあの辺の世代、最初はやっぱコットン(ラフレクラン)がガーッと人気出て、ここ1~2年でネタツヨツヨ勢の空気階段、オズワルドに綺麗に抜かれた感がある。

・ともあれ無事にチケット取れてよかった(よしもと有料会員)。

 

 

ドライブ・マイ・カー

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・主人公の感情がもっとも昂るところが「ちゃんと傷つくべきだった」という箇所で確かになんでもかんでも受け身を取って、物分かりよく躱してばかりだといかんのかなーと。

・教訓①運転は危ない②著名人に無許可でカメラ撮影しない③多言語使えると素敵

・音楽がよかった。変なテーマソングとかなくて。現代音楽の人なんですね。

・いわゆるハルキストとしてアンテナに引っかかったのだけど、ドライブ・マイ・カーのみの要素は10%ほど。これを原作と言っていいのか。他の作品からのポイント的に使ってるらしいが、要再読。

・なんだか邦画っぽくない作品で、昔のミニシアター系の静物映画っぽかった。かもめ食堂とか観直したくなった。

 

オークラ「自意識とコメディの日々」読了

・発売直後amazon品切れレベルに売れた中、人間ドック帰りの高田馬場の芳林堂でたまたまサイン入り本を入手。読むのがもったいなくてしばらく寝かせていたが、ようやく読了。

・2回読み直してしまった。

・佐久間さんANNのオークラさんゲスト回や、ゴッドタンのオンライン配信とかで飯塚さんなんかが部分的に語られてきた点と点が結構繋がる感じ。

・ただ、うーん、TVのスキマとかロマン優光ラリー遠田とかの文章濃度を期待するとやや肩すかしか。東京お笑い史の演者側目線の大変貴重な一次資料ではあるのだけど。専業ライター特有の過剰な描写、深読みはあんまりない(本人取材の上でのそういう本も読んでみたいけど)。いや、青春劇としてすごく面白いし、十分満足いく内容だったけども方向性の話。

・お笑い版まんが道まんが道的なものは何でもグッとくる。しかもそれで登場するのが若き日のバナナマン、バカリ、ザキヤマ東京03、佐久間さんときたら面白くないわけがない。

・読書感想文は別記事に書きたい。

・佐久間さんYoutubeで本作発売前に既にキャスティング会議をやってたけど、Netflixとかでやってくれないかなあ。

 

塩野七生「ローマ亡き後の地中海世界」読了

・数年かけて他の本と並行してやっと読了。でもすぐ再読する。

・十字軍物語も並行して読んでたものだから余計に頭に入らない。

 

2022/2/24 鬼越トマホーク新ネタライブ 鬼の頂(よしもと有楽町シアター)

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・先月に続いて定期ライブ

・ゲストはデニス。

・珍しく時事ネタ漫談してた。普通に面白かった。時事ネタ漫才と言えば爆問、ナイツぐらいしかおらず、両者とも大御所と超大御所という感じなので、若手枠で良いかもしれない。

・そいつどいつの松本さん(と話してた気がする)からのプッシュとの話だったが、確かに鬼越特有の観察力を武器にするなら、時事ネタは恰好かもしれない。

 

間接照明

・寝室に読書灯が欲しかったのをようやく購入。

Amazonで「間接照明 アッパーライト フロアライト」なんかで検索すると大量の中華製品(中国に特に敵意悪意はないが、品質で痛い目を何度か見たので、こう表現する)がヒットするばかりで参った。

Amazonで何かモノを買う場合は、大体以下のことに気をつけている。

  1. 極力出品&配送Amazonの商品にする。Amazon自らの場合は万が一の場合の返品も割とスムーズ。
  2. 特にマーケットプレイスを使ってない業者は要注意(過剰な演出やレビュアー買収を仕掛けるので、悪質な違反の場合Amazonが倉庫在庫ごと出品アカウントbanするそうで、悪質な中華業者はマケプレを避ける)。
  3. 出品者情報を見て出品者名や住所が中国語(ピンイン文字)の場合は絶対に避ける。
  4. サクラチェッカーの結果も確認して明らかに怪しいヤツはパスする。
  5. 以上を踏まえた上で、★4~5の合計の割合が7~8割を占めるならまあ安全な確率が高い。高額で絶対失敗したくない商品の場合、★1のレビューも念のため確認する。
  6. 商品がOKであっても、カートに入れる際の出品者の選択も気をつける。稀に粗悪品や中古品、傷物偽物を新品扱いで安く差し込んでる業者がいる。

・が、こんなに気を付けないと安心して購買できないほど、Amazonは使いにくくなったなあ。結構なリテラシーレベルだと思う。

・それで結局楽天で購入した間接照明。大変オシャレではあるのだが、光量が思ったよりも多くて同棲者に眩しがられてあまり効果的に使えていない。電球の問題だけども。

・初期出費をケチって調光型の電球とリモコンのセットをやめたのだが、今後検討する。

 

adidas ウルトラブースト 4.0 ディズニー(初メルカリ)

・履いてるうちの1足が歩行時に異音が鳴るようになってしまったので新規調達。

・セールになっているもので、あまり好みのデザインのものがなかったが、メルカリで安く売ってた(7,000円)のを見つけてそれにした。サイズ的にも問題なかった。

・初メルカリだったが、良い買い物ができて満足。

・街歩きスニーカーはウルトラブーストに限る。足の負担が違う。もう一生これでよい。元々はナイキ派だったが、デザイン云々が気にならないほどウルトラブーストは履き心地がよい。

・すごくすごく良いスニーカーなので、当初は割と高級路線だったのだが(いまも定価は2万超えなので高級スニーカーではある)、割と供給が潤沢にされるので結構型落ちセールが多くて助かっている。

・あとはどうしてもアッパーニット素材が多いので、雨の日用のラインナップも充実してくれると嬉しい。

 

2022/2/12 ランジャタイANN0

・土曜日ANN0の週替わり単発。

・クッソ面白かった。国崎さんがこんなにエピソードトークいける人とは(とは言え、週次のレギュラーでクオリティ保てるかは別かもしれないが)。

・名古屋のライブの話は完璧過ぎて、ちょっとこれすべらない話でやったらMVS余裕でいけると思った。エピソード自体も強いんだけど、ところどころ「三国志みたいに人が」「孔明に率いられてるように」とか描写が非常に達者。

・「ニンニンニンニン忍たま ニンニンニンニン忍たま ニーン ニーン 忍たま」を20回ぐらいループしてほぼ放送事故級で爆笑した。あれは本当に忍たま乱太郎のジングルらしいとあとで知った。

・最後のナンチャンサンプラーの遊びも爆笑。「間が悪いとね」「そっぽ向かれたり」「キモチ張り詰め」と、あとシビれたのは、葉っぱ隊「Yatta」のサビ前のAhシャウト。これをチョイスして笑いにするの天才だろ!と唸らされた。

・鬼越トマホークのYoutubeで「今はヨネダ2000とランジャタイ好きと言っておけば通ぶれる」と話していて、そういうスノッブな理由で支持するわけではないのだけど、本当にシビれた。

 

2022/2/4 おぎやはぎメガネびいき(ザキヤマ、ザマミィ回)

・小木さん矢作さんがコロナ休のため、代打がザキヤマさん+ザ・マミィの人力舎ヘルプ回。ザキヤマさん悪ノリ全開の楽しい回だった。住所をほぼほぼ言わされるザ・マミィのお二人(翌週CMにまでされてた)。

・オークラさんの本を読んだあとだと余計に一個乗るものがある。(元々は松本さん影響下のセンス系だったが、千歳烏山軍団の後輩担当として過酷なイジりをされて、今のお笑いモンスター化した)

 

洗面シンク下棚

・洗面台シンク下の収納が乱雑としてたため、思い切ってニトリでシンク下収納用品をたくさん買って整理した。5,000円ぐらいかかったけど満足。

・収納って結局、本とか服とか家電とかと違ってエンタメ性がなくて楽しくない(当たり前だ)から出費的に後回しにされるけど、使うとちゃんとQOL上がる。

・モノが散らかってると脳内メモリが減るので、そういうときは収納キャパ(拡張余白の有無も含め)を見直した方がよい。

 

お笑い向上委員会(鬼越久慈アナ泣かし回)

・鬼越トマホークのケンカ芸メタ回。

・安村さんがまずケンカを止めに来ない(傷つくからw いやいや、それでも芸人かww)。

・それでフジ退社予定の久慈アナが嫌々止める流れになって、暴言炸裂したら坂井さんの初撃だけでまさかの泣き。金ちゃんの追撃どころではない。

・結果、狼狽しきりの坂井さん。名作回だった。

2022年1月の回想

月日は百代の過客にて、ということで毎年過ぎ去るのが早いので備忘録代わりに毎月の心に残ったあれこれを残そうと思う。

 

2022/1/16 鈴本演芸場 柳家喬太郎

鈴本演芸場正月二之席。柳家喬太郎師匠。寄席にはたまにしか行かないけど喬太郎師匠の回は毎度スゴい行列だった気がするが、今回は開場時で200人ほどの列だった。前回は倍あった。やはりコロナ6波で新規感染者数増えてるからだろうか。1時間前から並んで、全然良い席に座れた。

喬太郎師匠は新作落語やとわれ幽霊。

・ほかに春風亭百栄師匠、柳家さん花師匠がよかった。(浅落語ファンなので枕だけで好きになりがちです)

 

2022/1/22 鬼越トマホーク単独 鬼の頂

・有楽町よしもとシアター。

・初鬼越単独ライブとおもいきや、定期ライブなんですな。

・客席3列しか埋まってなくて笑った。が、継続困難が心配。

・てっきりM-1ラストイヤーに向けて、殊勝にもネタをがんばっていこうという、脱ネタ弱い芸人の心意気かと思いきや、全然そうでもなく。ネタは1個だけで、ほぼコットンとのトークライブだったw

・客席3列分しか埋まってない割におっさん率高すぎ(私も貢献)

・坂井さんの彼女が来てたらしいが、もしかしたら隣の女性だったかも(ゲラだった)

・金属バットとのツーマントークライブ、ストロベリーショートケーキはチケット完売だったので、あれは金属ファンが占めてるということなのだろうな。

 

キンワカ60分

萩本欽一さんとオードリー若林さんの特番ラジオ。

・あちこちオードリーで毎週発揮されている若林さんの拝聴力に加えて、同じ東京下町出身ということでどこか親子な空気感のある、とてもいい内容だった。

・脱線すると、あちことオードリーの特徴って事前アンケートが無いことだけど、そういう番組となると自然とアドリブorientedな内容になるわけで、それを成立させるためにはところどころでオとす話術に加えて、純粋なゲストへの興味(これがないとウソ臭くなる)と、質問の角度(ただの凡庸な質問だとエンタメにならない)が必要になってくる。それを兼ね備えてるのが若林さんで、なかなかこれできる人いないだろうなと思う。

・カジサックさん(成功者アピールが強いのがニガテで最近は観なくなりましたが)が以前結構芸人との深掘り対談やっていて、いま思うと結構似た感じの面白さがあった記憶があるが、それのアップデート版があちこちオードリー。差はなんだろう、やっぱ佐久間さんという編集の差も大きいかもしれない。

萩本欽一さんって、もちろんかつての視聴率100%男で、国民的スター度で言えばビッグ3や松本さんを凌ぐ大スターだったわけだが、70年代にピークに達し、その後、日本が高度経済成長期に入りバブルに突入してくのと比例して、テレビを代表とするメディアの雰囲気も、とにかくより過激により過激にと、ひょうきん族が続き、その後とんねるずダウンタウンらお笑い第三世代らが過激さを求めて突き進んでいく過程で、過去のヌルい笑いの象徴として扱われていたように思う。

・それがここにきて、やっぱり欽ちゃんも凄いんだよという再評価に繋がる内容だった気がする。

 

全裸監督2

・遅かれながら正月休みで一気見。
・シーズン2ってシーズン1ほど話題に上がらなかったので、ちょっとクオリティ落ちたのかなーと勝手に心配してたが、観はじめたら止まらなかった。超面白い。もう一回見直したいぐらい。

・シーズン1は紆余曲折ありながら村西監督が上り調子の内容だったが、どうしてもシーズン2は下り調子、破滅していく内容になってしまうから、盛り上がりに欠けるとしたらそこなのかなーとは思った。が、私はぐいぐい引き込まれた。

・衛星事業の話は、当時子供ながらになにかで目にした記憶はあって。「空からスケベが降ってくる」も、なんか聞き覚えがあった。そんな90年前後の社会風俗史としても、とても趣き深い。

・それにしても「空からスケベが降ってくる」は、今までの人生で見聞きした中で本当に最高のコピーだと思うw もちろんきちんと意味を表現しているのだが、パッと見でのちょっと何言ってるかわからない感が最高。あとバブル特有の高揚感も。

 

浅草キッド

・遅まきながらピンちゃん監督の浅草キッドを視聴。

・なるほど確かにナイツ土屋さんが絶妙な存在感。

・昭和風俗史としても良い内容だった。

・色んな芸人さんが評価していて、感想付け加えにくい。でも神田伯山さんや伊集院さんも言ってたように、ちょっとキレイ過ぎかなーというのは確かに感じた。

 

引っ越し

・10年以上住んだ練馬から同棲のため引っ越し。10年以上も住むと、物品の整理が本当に大変だった。いかに自分が買うばっかでため込んでいたかを痛感。

・モノが多いとそれだけ視界に入ってメモリをちょっと使うので、これからはその辺を吟味した購買を心がけたい。収納領域を確保して、ちゃんとそれに収める範囲の持ち物にすること。溢れたら処分すること。

・せっかく買ったものを捨てたくないのは山々だが、家賃とスペースを勘案して年間保管料と見なして試算してみると結構安くはない額になる。

・新居の環境には大変満足。内見もしなかった(できなかった)ので賭けだったが。

 

白井産業ジグザグラック

・引っ越しに伴い、ベッド、机、ラック、本棚などそこそこの数の家具を調達して、それぞれ組み立てに精を出したが、その中でもちょっと感動したもののひとつ。

・組み立てやすさと説明書のクオリティともちろん質感も抜群だった。無印良品並。

・似たようなジグザグラックはたくさんあるのだけど、今のamazonってほとんど中国からの直送になっていて(出品者情報を確認するとわかる)、それを選んでいたらここまでのクオリティはなかったのではないか。

・そうでなくとも、木くずがひどい家具とか組み立て方がわかりにくいのは結構多かった。

・なのでamazonで買う場合は、ちゃんと出品者がamazonのもので絞らないとダメだなと改めて痛感した。検索がノイズだらけで全然機能してない。もはやamazonは商品探しに検索をするところではなく、商品の見当は外部でつけて、買うだけのところになりつつある。

 

ロサンゼルスアパレルのパーカー

・緊急事態宣言中はフル在宅、それ以外も週の半分以上は在宅なのだが、このところ日次の進捗会議でカメラONルールになったため部屋着として購入。

・それもあるけど、やはり在宅が常態化してきたので、そうなると日々の部屋着もユニクロからちょっといいものにしたくなってしまうんですよね。その流れでインナーも、Batoner、gicipi、fitforなんかの黒Tシャツを買い集めてしまった(ユニクロ+Jのスーピマコットンシャツもとても良い)。

・このパーカーは固めの生地でとてもよい。フードがよく立つ。それに暖かいので、このところ毎日一日中着てる。

・メイドインUSAで、タグの後ろに製作者?の顔が印字されていてユニーク。

・価格も8,000円ぐらいなので、ユニクロよりはほんの少しだけ高いにしても、その辺のブランドよりは全然安価。ループウィラーのパーカーに至っては2万ぐらいしたが、防寒性がそれほどでもないのと太ってきてキツくなってきたので、あまり着なくなってしまった。

・来年別の色買って着まわそうかな、と思うぐらい気に入った。

 

KEYUCAのドリッパーとKALDIのコーヒー

・出社時に必ず買ってるものの一つが微糖コーヒー500mlなのだが、それを在宅でもやってたところ、彼女に見咎められてしまった。

・なので、せっかく近所にKALDIがあってちょくちょく食料品買ってたのと、所用で寄ったとこのKEYUCAが閉店セールしていてそこでドリッパーが安く買えたため、にわかドリップコーヒーブームの到来。優雅な生活ぶっている。優雅な生活は最高の復讐である。

 

ポケモンアルセウス

・彼女の影響でにわかにポケモンを始めているが、本作はゼルダBotW感抜群。

M-1 2021決勝 感想

今年のM-1もすごくいい大会で大変愉しませてもらいました。

以下、イチ視聴者の無責任で勝手な感想・備忘録です。悪しからず。今年は予選チケット当たらなかったこともあって、予選はほぼ見てません。

 

敗者復活戦

キュウ

 去年のM-1準決あたりから好きになってきたキュウ。今年はトップバッターを引いてしまった。2021キュウ、2020金属、2019カミナリ、2018ウエストランド、2017ランジャタイと、なんか毎年毎年好きな芸人ばっか敗者復活の出番トップになるんだよなあ。

 シュールな言葉遊びネタで面白かったが、結果は度外視。好きな人に響けばよいという感じ。あんまM-1向けのネタを作られても持ち味が失われそうで悩ましい。なので、このまま我が道を行くでいいのではなかろうか。

 案外結構ベテランで二人とももう35前後。それでいて結成が遅く2015年なので、もう10年ぐらい出れるし、ラストイヤーが45歳ぐらいまであるのか。

 単独行ってみたいが、ファンクラブ入ってないとチケット取れないのかなあ。

 

ヨネダ2000

 予選を沸かせていたコンビで、先日The Wで初めて見たが、今回見たやつの方がとても面白かった。あれ実はシステム漫才にしてるんだ?!・・・えっ、あれを?!的な。

 単調にならない発想力も展開も凄く良くて思わず投票してしまった。ネタ作ってる人かなりヤバい。でも案外敗者復活戦で結果伸びなかったのは不思議だ。私の感覚がズレているのだろう。まあ私にはハマったということで。

 あの動き無限ループ、ネタのあとすんごい疲れそう。かなりいい運動量になりそうで、もしやダイエットを兼ねてたりするのだろうか。

 

ヘンダーソン

 こちらも不勉強ながら初見だったが、コント漫才に食傷気味な昨今、入りと見せかけての自虐はとても良い仕組みだと思う。意表も突くし緩く笑わせてくれて、あれはずっと見てたい。一気に好きになってしまった。ヨネダ2000と甲乙つけがたく、思わず投票した。

 

金属バット

 我らが金属バット、去年はトップバッターの憂き目を見たが、今年はいい順番。そして寒空の中大丈夫か?というスリリングな早口言葉ネタを完璧にこなし、アドリブも決めて、本当に最高だったと思うのだが、ハライチの後塵を拝した。うーむ。

 金属バットって別に玄人ぶるわけではないが、いわゆるwriter's writerというか、芸人が好きな芸人という感じがする。金属バットの笑いが嫌いな芸人はいないのではなかろうか。なのに結果がついてこないのはなあ。東京ダイナマイトに似てるかも。

 友保さんのゴリッゴリの芸人界1キツい関西弁と、構えが好きなんだよなあ。構えと言えばハチミツ二郎さんや矢作さんに通じる気もする。あんま動じない系。

 てっきり今年がラストイヤーだと思ってたら、来年がラストイヤーなんですね。もう絶対決勝行ってほしい。頼む。

 

 

 

勝戦・最終決戦

モグライダー

 名前は知ってるのでネタ番組かライブで見たことあるかもしれないが、やっと顔認識できた。よいトップバッターだった。

 ネタの題材がいい。「さそり座の女」がなぜ「いいえ、私はさそり座の女」から始まるのか、という至極どうでもいい着眼点を、良いネタに展開させた。

 

ランジャタイ

 本当に最高だったな。ある意味大会MVPでは。

 呼ばれてから移動の間の小ボケとか(早く来い!)、暫定ボックスから退出する際のオール阪神巨人師匠のくだりとか。沸きに沸かせた。M-1史上最高の最下位だと思う。本当に。

 大舞台で視聴者に免疫がついたことで、国崎さん来年すごい愛されそうな気がする。ピュアな苦労人が見つかったら愛される未来しかない。

 松本さんの「見る側の体調次第」というのは今大会一番好きなコメントかも。

 

ゆにばーす

 題材も構成も面白くて、とても惜しかったように感じた。劇場で見る度に面白いのだが、どこかやっぱ優等生的な枠が見えてしまうのかなあ。確かに松本さんのコメント通り、もうひと展開、もうひと跳ねあればーという感じなのか。

 M-1を研究し過ぎた結果、スーパーマラドーナみたいになってしまっているのかもしれない。まあまだまだ年数残ってるから、何度も挑戦してほしい。ホント、もうちょっとで最終決戦な気はする。

 

ハライチ(敗者復活)

 個人的に敗者復活は金属バットだった。敗者復活戦のハライチのネタも面白かったけども(でも爆発音鳴ってたしなあというのもある)。

 で、決勝でまた別のネタをやったのは偉いと思った。が、そのネタはちょっと一辺倒な内容だった。岩井さんが感情爆発させるところまではよかったんだけど、そこからの大きな展開がないと難しいのかも。これなら敗者復活のネタの方が強かったのでは。

 ともあれラストイヤーおつかれさまでした。思えば2008以降の出場回7回連続準決行って、5回も決勝行ってるのだから大変な実力者という他ない(吉本以外だと最多らしい)。退出時はいつになく爽やかな岩井さんだったが、思えばハライチが世にでたのも完全にM-1(2009)のお陰だものな。思うところは多々あるでしょう。

 敗者復活結果発表のとき、金属友保さんの吉本ギャラ上げてくれ、を受けて、澤部さんが「ワタナベエンターテインメントさん、私は満足いく額を頂いております」というのは流石バラエティスターの風格を感じた。瞬発力。

 

真空ジェシカ

 ワードセンスあるし、面白かったんだけど、決勝レベルだとほんのちょっとだけ凡庸だったかも。人力舎は好きなのだが。でも、初の決勝はめでたいことで絵も割とシュッとしてるし、来年は地上波露出増えるのではなかろうか。

 

オズワルド

 見取り図がまさかの準決勝敗退となったことで優勝候補の筆頭だったが、優勝候補になると優勝できないジンクスが発動してしまった。一本目のネタは文句なしに本大会で最高のネタだったと思う。ダントツで。

 そうなると、単独のネタもいいのばっかりだったし、同クオリティのネタには困ってないはずで、普通にこれは優勝するのでは?と思ってたら、最終決戦の二本目が案外ハマりきらなかったような。面白いのだが接戦になってしまって結果、優勝を逃してしまった。これはまたメガネびいきで指導を仰いでもらいたい。

 しかしオズワルドはシステム漫才でもキャラ漫才でもコント漫才でもない、かなりストロングスタイルなしゃべくり漫才で(だから好きなのだが)、かつ発想力(ありがちな題材にしない)とその質が図抜けているので、何回決勝出てきても飽きられないというか、笑いの量が落ちない強さはあると思う。

 そもそも私がオズワルドを認識したのは2大会前、2019に初の決勝に行った年の準々決勝か準決勝で、ピッチング寿司マシーンのネタ。あれが予選会場でも爆発的にウケてて、あと入りのおぎやはぎっぽさもあって、一気に好きになって応援してたら、決勝がミルクボーイの次だったせいか全くハマらず、ややスベリで切なかった。

 来年こそ優勝してもらいたい。それと来年の単独も行きたいが、もうチケットは取れないかもしれないなあ。

 

ロングコートダディ

 真空ジェシカと同じぐらいだったかなあという印象。面白いし、全然滑ってないというか、むしろ4位なのだが、ちょっと決勝レベルにしてはちょっとだけ凡庸だったかなあと。いや、普通のコント漫才にちょっと飽きてるだけかも。

 元々コントの人でKOC決勝も行ってるし、という若干の色眼鏡はあるかも。申し訳ない。別に嫌いというわけではなく、一昨年だったか南海キャンディーズ寄席で見たときから面白いとは思ってた(ロッカーを派手に閉めるネタ)。まずはKOCからなのかなあ。

 

錦鯉

 ここまで636~638点の2点差間にモグラ、ゆにば、ハライチ、真空の4組がひしめいていて、接戦という見方もできるが、逆にちょっと爆発待ちだったのかなあと。そんな状況でオズワルドが爆発したあと、ロングコートダディを経てうまく爆発できた。

 でも序盤とか、雅紀さんの間や返しがちょっと怪しく感じて、ロード時間かかったり飛ばしたりしてないかなーと観てて心配になったが、細かい粗をねじ伏せるだけの強さのあるネタだった。バカは百難を隠す。

 最終決戦も同程度のクオリティのネタを披露。今年結構忙しかったし疲れも溜まりやすいお年だろうに、しっかり2本仕上げてきたのはすごい。ミルクボーイや、マヂラブのつり革並みの圧倒ではなかったが、僅差(だと思う)で優勝を勝ち取った。

 漫才王者としての風格だったり、キャラ漫才だしと、最終決戦の結果どうなるかなーと思ってたら5/7を獲得。塙さんと富澤さんの涙が印象的。やっぱ苦労人には弱い。人間だもの。ダメな人でもいいじゃない。結局は人徳よ。

 今後気になるのは二点。

 一点目はテレビ一周する過程で、絵的に映えないとか汚いとか、お笑いに敵対的で心ない人からの変なバッシングが起きないか(そんなものはシカトでいい)。

 二点目は、SMAの先輩あの小峠さんをして「隆は万能で何でもできるヤツ」とまで評された渡辺さんの有能さに光が当たるのか。ツッコミの感じとか、単発のANN0の感じとかからして、確かにかなりのポテンシャルは感じる。現在トップクラスのサブMC人材(小峠さん、アンガ田中さん、麒麟川島さん、陣内さん、ノブコブ吉村さん、パンサー向井さんとか、アメトーークの芸人ドラフト会議の上位に名前呼ばれるような人)に割って入れたりするのか。

 ともあれ、こんなの今年のM-1アナザーストーリーは期待せざるをえないでしょう。

 

インディアンス

 アンガ田中さんが、このところのお笑いを「ツッコミの時代」とどこかで評していたような。私が同感だが、そんな中、アンタッチャブルザキヤマさん系譜の「ボケで笑わせるタイプ」って今時稀有だと思う。少ないですよね。どうしても、ツッコミでなぞって笑わせるコンビの方が目立つと思う。おいこがとか、ぺこぱとか、ミルクボーイとかも。ウエストランドも見取り図も。

 それと手数。特に第一期M-1は後半になるにつれて手数勝負化してきた感がある(ノンスタ、ナイツを筆頭に)のだが、それがやや落ち着いてきた(手数より質への回帰。その極北はカミナリ)中、手数数がすごくて、なもんで単純な笑いの総量だと確かに優勝してもおかしくない。

 が、やっぱ手数勝負漫才ってあと一歩になってしまうのかなあとも。小笑いを積み重ねるだけだと、どこか腹に来ないというか。コンディション次第かもしれない。

 劇場で見る度に面白かったものの、なぜかM-1決勝だとちょっと上滑りな感じがしてた。が、今回はいい感じにハマった。視聴者の慣れや免疫で追いついてきたのかも。

 

もも

 初見の若いコンビ。まだ4年目だとか。初決勝進出時の霜降り・オズワルド・ホテイソンが5年目みたいなので、そりゃ確かにフレッシュ。

 ちょっとまだ硬さがあったかなーというのと、見た目いじり漫才はおっさん(私)にはちょっとそこまで響かなかったが、結果5位で大健闘だったのでは。初見のシステム漫才ということもあったのだろうか。

 若いニューカマーということで、来年全国地上波の露出が増えるのだろうけど、一方で第七世代ブームの終了と共に、若手は出にくかったりするのかもしれない。

 ネタ終了後の掛け合いでちょっとイキってたのが滑ってたし、悪い方向にいかないか、やや気になる。コウテイもそうだけど、もしかして大阪の若手って尖りブームが来てたりするのだろうか。東京に舐められるな的な。維新の会の影響だったりして。外れてるとよいが。

 

 

最後に

3年ぶりぐらいに、予選をほぼほぼ見ない決勝だったが面白かった。でもまた予選は見たいなあということで、M-1ファンクラブ入るか悩むが、フェイスブックアカウントを使うようなので、FB未登録の未としては敷居が高い(面倒)のだよなあ。

FBアカウント登録は転売防止のため?と思ったが、それなら電子チケットでスクリーンショット不可にすればいいだけだしなあ。

 

電子チケットと言えば、今年の準決勝から導入されてたが、それなりに効果あったのではないかと思う。転売がひどすぎるんですよね。

チケット流通で、準々決勝のある回の分が数えたら30枚ほど転売されてたので、ルミネtheよしもとのキャパが450席だから7%近くが転売?これはちょっとやっぱ対処してもらわないとなあと思ったりなんかした。

 

あと、佐久間さんの何かで見たが、最近はM-1決勝進出者全員が結構それなりに売れるという話。確かに以前は、決勝のうち優勝者とバカパク賞的な人しかそこまで売れず、翌年でも結構消えてる人も多かったかもなあという印象はある。何でかと思ったが、もう長いし感想の範囲を超えるのでまたの機会に。

 

 

 

余談が長くなりましたが、錦鯉優勝本当におめでとうございます!

佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO) リスナー大感謝祭2021 ~freedom fanfare~

有楽町東京国際フォーラム

1月11日に開催されるはずが、コロナ新規感染者激増による緊急事態宣言により、延期されていた佐久間宣行ANN0イベントが遂に改めて開催されたので参加してきた。

現在、私の職場のプロジェクトは緊急事態宣言明けで週2出社体制なのだが、ちょうど金曜が出社日だったので都合よく参加できた。

もし仕事の進捗が芳しくなかったら週末やることにして、この日はとにかく定時ですぐ上がろうかと思ったが、ちょうど定時時間に同僚に捕まり質問タイムがはじまってしまったので職場を出るのが遅れ、結構ギリギリの参戦となった。

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東京国際フォーラムAの案内板

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当日の若干枚数で入られた方もいるのだろうか



 

チケットは今回、電子チケットで、また、1月のイベント用に取ったチケットを、そのまま使えるという案内が延期決定の際に出ていた(てっきり一旦キャンセル&払い戻しで、次回公演が決まり次第チケット取り直しだと思っていたので、払い戻ししかけており、危なかった)。

あまりそうした振替公演の経験がなく、そんなことできるの?と思って、電子チケットなこともあり若干不安だったが、入場は無事にすることができた。
電子チケットということでトラブル対策用だろう、チケットぴあの総合案内みたいな出張所机もあったので、多少のトラブルは直談判でなんとかなるのかもしれない。

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無事にスタンプが押された電子チケット

 

 

客層と臨場感

直前にインタビュー動画があがっていて、そこでは、毎回単に出し惜しみしないで全部出して、めちゃくちゃ楽しかったなって言ってもらえるのが一番、と語っていたが、本当に最高にめちゃくちゃ楽しかった。あっという間の2時間だった。

 

 


昨今の風潮的に言い方には気をつけたいが、会場の男女比率はもう、9.5対0.5ぐらいな感じで、周り見ても女性は20席に1人いるかどうかぐらいだった。わたし含め、おっさんが割と多めだったような気はする。正確な年齢層の比率はよくわからないけれど、まーでもとにかく男性支持の多さが伺えた。

 

 


そこで思い出すのは、かつて島田紳助さんが言っていたという(俺たちを甘やかしては去っていく目の前の若い女性ファンではなく)TVの向こうの20~35の男性を狙って笑かす―――という話で、もちろん佐久間さんがそれを意識して狙ってるわけではないだろうし、そもそも元テレ東の一人のおじさんディレクターにワーキャーなファンが付くはずもない(わざわざラジオ出待ちをした藤田ニコル母のようなコアなお笑いファンぐらいだろう)わけだが、自然とそれを体現しているんだなあと思ったりした。

そう、佐久間さんはお笑いAORなのだ。

 

 

 

上の島田紳助さんの話は、若い女性蔑視ということではまったくなく、単に価値観の細分化に伴い万人受けする笑いは必要なくなってくるから、誰をターゲットにするかが大事、という話だった。

そうなると学生とか価値観の変わりやすい層だけを相手にするのはリスク高いよ、という話だと解釈している。その点、おっさんは確かにいつまでもキン肉マンとかマトリックスとか好きだったりするし、よく言うと価値観が固まっており「信じられる」客層なのかもしれない。

※とは言え、無名時代に有象無象の中から引き上げてくれる初動のファンは、芸人にとってもちろん決定的にありがたい存在なはずなので、ワーキャーなファンが一律に悪いというわけではない。

 

 

 

ということで話を戻すと、5,000人の満席のホールAは圧巻だった。私はかなり前の方の席だったので、トークが客席側にフォーカスされた際に時折後ろ軽く振り向いてみたが、本当に大迫力だった。

お笑いライブ、特にトークライブは大抵数百人のキャパのところでやることが多く、数千人数万人クラスの会場は音楽と組合せるようなものが大抵な気がする。

そんな中、トークライブで5,000人はなかなか異例な気がする(私の経験ではオードリーANN武道館ぐらい)し、その規模の歓声や拍手や笑い声の臨場感は、やはり配信では味わえないもので、生のお笑いライブはいいなあと改めて思った。

 

 

私は通路に隣接した席だったので、警備係?の顔も見えたのだが、その警備係の方すらも客席を見ながら耳に入る佐久間さんのトークやコーナーでちょっと笑っていたのを見て、お笑いっていいもんだなあと思ったりした。

 

 

佐久間さんの魅力

佐久間さんは「この5,000人はラジオが繋げたんだよなあ、すげえなあ」「皆さん頭おかしいですよw」と繰り返し言っていたが、確かになぜ、私含め皆7,800円も払って佐久間さんのイベントに参加したのだろう。

 

 

 

私はそもそもそれほど熱心なゴッドタンファンではなく、毎週見始めたのもここ5年ぐらいと、それなりに最近だ(昔は尖ったネタが多くて私には少し難易度が高かった)。

佐久間宣行の名も当然それほど意識してはなかったが、きっかけはあちこちオードリーで、あの高クオリティトーク番組のPもゴッドタンの佐久間さんと聞いて、以来名前を意識するようになった。

それから試しに開始半年後ぐらいのANN0を聴いてみたところ、トークのクオリティが異常に高く、今回ミラクルボーイD松が、あのときANNイベントの場を制圧してたと説明していた通り、毎回かなり圧倒的な笑いの量で、以来毎週のリスナーになってしまった。

 

 

 

佐久間さんは、いつ終わってもおかしくないし、人生の思い出になるよう毎週悔いがないように準備する(トークを仕上げてくる)、というようなことを言っていたが、このクオリティのトークネタを毎週用意してくる若手がいたら、秒で天下を取れるだろう。

 

 

 

佐久間さんのトーク

佐久間さんのトークの何が面白いのか、何が5,000人(に加え配信チケットが同数以上)ものリスナーを東京国際フォーラムAに呼ぶほどの熱を持たせたのだろうとふと思った。

私が思うに、確かにトークの作家的構成力や、オチ前の独特の溜める間とか話術もあるんだけど、その本質にあるのは「面白がる能力」「面白さを見つける視点」ではなかろうか。

 

 

 

90年代の終わりに松ちゃんは突如坊主になり、ストイックに笑いを追求するというカリスマになった。その頃の松ちゃんに対して私が印象的だったのは、一見普通で笑うところのない特徴のないところや、笑いにするには難しいところにこそ「面白さを見つけて」具現化する、無から有を生む姿だった。

というのは幾分大げさな話だが、何を言いたいかというと、恐らく佐久間さんの周りに起きてる事柄というのは、我々の周りに起きていることと、きっとそれほど大きな差異はないのではなかろうかと思うのだ(もちろん私の周りにタレントや業界人はいないが)。

 

 

 

ではなぜ佐久間さんがこれほどまでにリスナーを惹きつけるのかというと、私たちが見過ごしている日常の中の面白さを見出し、かつそれのセンスがよく、そのうえそれをトークに昇華させる努力(メモとかきっと試し打ちとか)、それら全てが傑出しているからだろう。

 

 

 

佐久間さんは最後、イベントの〆トークとして亡父のエピソードを語り、父のユーモアセンスに静かに感動し、尊敬(と呆れも)したことを話していた。どんな悲惨な状況でもユーモアを忘れないこと。それは佐久間さんのバックボーンにもなっているということなのだろう。

 

 

 

それって私たちも意識してもいいのかもなーなんて思ったりして、2時間大いに笑わせてもらった上に、しみじみとした感動すら覚えたのだった。

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TV番組からは唯一、あちこちオードリーから。

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さらば東京国際フォーラムA



 

今後の期待

今後の展開として目指せ武道館という単語も出ていたが、正直今回の5,000枚のチケットのうち若干枚数はCloakでのリセールにも残っていたので、一旦は今のキャパがMAXなのかもしれない(実際はもっとradiko聴取率とかYoutube登録者数とか色んな指標を基に判断されるのだろうけど)。

し、大舞台は結果としてついてくるものであって、別に今からいきなり武道館満員へ向けて!みたいなのも違うというか、今すぐそこにこだわらなくてもいいかなーという気はしなくもない。ファンとして変にチケットが余ってると寂しいし、考えてみれば興行って結構難しいものだなと思ったりした。

 

 

 

ともあれ、今後の展開、直近だとネットフリックスのトークサバイバーはとても楽しみになった。お笑い芸人たちが、過酷過ぎてシーズン2なんて絶対ごめんだと言い合っている、なんて最高ではないか。

思えば衝撃の脱サラ以降、Youtubeチャンネル(お笑い知識ゼロ説明とか、ティモンディのやつとか、春日のやつとか、悪いな~と言いながら泣くほど笑った)、東京03とスタア、考えすぎちゃん、サクマ&ピース、とわずか半年で怒涛のコンテンツ攻勢で、どれも最高に笑わせてもらっている。

 

 

思えば、自分がターゲット層となるエンタメ、自分を楽しませてくれるエンタメがある状況は、実は当たり前のことではないのではないかという気が最近している。

ちょっとした世代の違い、価値観の違い、感性の違いで何が面白いのかは随分変わってくるし、自分がボリューム層であるともそれほど思えないし、そうなると面白いコンテンツというのは、存在するだけで&作ってもらえるだけでありがたいのかもしれない。

佐久間さんの作るコンテンツは、大抵はどう見ても万人受けを狙ったものではない。たまたま私はそれを面白いと思うものの、それって実は貴重なことなのではないか。コンテンツの多様性の海から、いつ私が放り投げられても不思議ではないわけで。

 

 

なので自分を楽しませてくれるクリエイターに感謝をしつつ、今後も元気に良質なエンタメコンテンツを作ってほしいなーと改めて思ったりなんかした。

なぜ君は総理大臣になれないのか(2021日)

良質なドキュメンタリー

www.netflix.com

※なぜか英題になってしまう。

 

前から観たかったもののタイミングが合わなくて映画館に行けず、ネツゲンの作品は配信されないという情報を目にして諦めていたのだが、Netflixに配信されていたので観ることができた。


監督大島さんは、こんな(観る人のいなさそうな)題材でわざわざ一本作って、なかなか骨のある監督だなーと思っていたら大島渚さんの息子らしい。TVタックルの血筋なのか。

 

劇画大宰相なんかを愛読していたりしてマクロレベルの政界話はエンタメ的に読んではいたが、ここまでミクロな選挙活動だったり、素の政治家像が描かれていたのは初めてで、とても面白かった。

 

小川じゅんや氏は本当に謹言実直でピュアな青年で、初当選時は弱冠32歳。作中周囲(監督、両親)から「政治家に向いてない」という話がされるのだが、だからこそドキュメンタリーとして成立したのだろう。

本人には大変失礼ながら、悪い見方をすれば幾分素人然としているというか、多くの人が想像するリッチな政治家像とは随分かけ離れており、まるで「政治家になってみた」というか職業体験ドキュメンタリー的な感触すら受けた。

 

 

政治家としての資質

なぜ総理になれないのか、というと、そりゃ野党議員だからというのももちろんあるが(とは言え作中では2003年の初当選から描いているので、民主党政権の時代も含まれている)、やはり資質の問題があるように思わされる。

 

それは人格的に不適合ということではなく、田中角栄が言うところの「政治とは数だ、数は力だ、力は金だ」、という論理からすると、数を作る(派閥を作る、大きくする、出世する)というところの才というか、意欲、特に権力欲に欠けるためではないか。

大宰相やその早坂茂三氏の解説を読むと、いかに政治が男の権力欲の見苦しくも激しい情念の世界か。政治は乙女の祈りではない。かつて前尾繁三郎のような人がいて子分に愛想を尽かされ派閥を追われてしまったように、やはり政敵に多数派工作を仕掛けて権力奪い取るような権謀術数、手練手管がないと、政治の世界で「人の上」には立てない、すなわち総理になれないのではなかろうか。

 

冒頭で本人が自称しているように、日本をよくしたいだけの政策オタクなのだ。それは眩しいし、実際に政治に携わってほしいのはこうした方ではあるが、やはり人間の様々な欲望が原動力となって廻っている、高度資本主義社会においては広範な支持は得られにくいのかもしれない。同選挙区の競合が、香川で7割のシェアを誇る四国新聞のオーナー一族である平井卓也ともなれば、それはさらに厳しい戦いを強いられることになる。

 

また、政界でなんとかイニシアティブを取って、何らかの潮流を生み出そうと思っても、比例復活者は政界において(我々が思ってた以上に)形見が狭いというのは新たな知見だった。選挙区で落ちても、なんだ比例で復活かよと思っていたが、存外政界における影響力というかダメージは大きいらしい。小川氏は当選6回とは言え選挙区では6戦1勝5敗だった。

 

 

民主党の凋落

先日の衆院選挙の結果を経てまた明確になってきたのは、野党第一党である立憲民主党は、結局社会において最も大事な「経済政策」というものをあまり全面に出さず、自民党の問題点の追及や少数派の尊重といった重箱の隅ばかりを訴えるから負ける、ということだ。

 

もちろんモリカケサクラは軽視してはならない問題で、特に森友学園については公文書偽造の挙句に担当者の自死という、権力者により強いられた犠牲が闇に葬られているのは道義的に許されないと思っている(柳澤健「2016年の週刊文春」での描写を読むと、とても些末な問題とは思えない)。だがそれに対して感情移入して義憤に駆られる人や、また、同棲婚や苗字問題が人生において(言わば日々の給料や物価よりも)決定的に大事な人は少数なのだろう。だから広範な支持になりにくい。

 

さて、ではその野党が(れいわ新選組的な突飛なものではなく現実的な範囲の)経済政策を打ち出さないのはなぜだろう。当初の私の予想では、経済政策を検討するだけの情報に(与党議員に比べて)アクセスさせてもらえないのではないかと思ったが、小川氏がそうであるように、民主党もそれなりに元官僚がいるはずだ。となると派閥の長である上層部の判断というか、引いては人的な質の問題なのか。聞いてみたいところだ。

 

予想を加えるなら、自民党が私達の政策をパクって~という一節があったように、結局のところ自民党はかなり総合的というか、軸らしい軸がかなり曖昧な鵺のような政党なので、毎度争点の明確化は困難で(そのため有権者は投票行動の検討が困難で、低投票率につながっているのだろう)他政党にとって対抗がしにくい、というのはあるかもしれない。

 

 

なぜ安倍自民は強かったのか

また、メディアがあまり昭和や平成初期の頃程、政権与党に対する批判をしなくなったようにも見える。平成以降だと宮沢、橋本、森、安倍(一期)、福田らは支持率の低下により退陣に追い込まれ疑似政権交代が起きたが、下野を経ての安倍(二期)時代は、強かになったというか、あまりにも長くなり過ぎた。

 

ここで脱線するが、なぜ安倍政権はこれほどまでに長期化したのか。幾つかの理由があるだろうが、私が推測するに、
 ①下野を経て、自民党議員内に、派閥争いは依然するにしても党全体の支持率を下げるような内輪批判はほどほどにしようという心理が働いた。
 ②ふんだんにメディアに官房機密費を流すなり、NHKに圧をかけるなり民放を抱き込むなりで、メディアに積極的な批判をできるだけさせないようにした(という説)。
 ③そもそも小選挙区制が、党執行部が派閥よりも強くなるシステムだから。
 ④戦後さすがに50年以上も経つと現在の選挙制度が洗練されて、世襲候補の優位性と、新規参入の困難さによって議員の小粒化が進み(小川氏のように熱意だけで支持層、名声、予算すべてが無い状態で、現在の職業を辞してまで挑戦するような人は極めて稀)、結果かつてのような熱心な派閥争いすら無くなった。(戦後の混乱期に頭角を現したような癖と腕力のある親分的人材が減った)
 ⑤アベノミクスリフレーション政策により、失業率や株価といった雇用周りの数字が改善し続けた(とはいえこれはこれで実質給与が伸びないなど、粉飾的な要素もあるのだが)ことで、潜在的な支持率が堅調だった。

 

そういえば作中、田崎史郎氏が登場してくるのは意外だった。何でも、野党議員の中では小川氏を買っているかららしい。安倍自民御用達のポジショントーク政治評論家というイメージの強い田崎氏で、実際その通りなんだろうけど、結局のところ政治の世界は人と人なのかもしれない。

 

 

最後に

上で、失礼ながら資質に欠けるとは書いたものの、とは言え、小泉進次郎はあんなひどい言語能力ですら次期総理として一定の支持をする人がいるし、思えば父小泉純一郎のように派閥の支援は強くなかったにも関わらず、その清廉な(変人)イメージだけで総裁選を突破して上り詰めた例もある。

小川じゅんや氏も、風が吹けば何かの間違いで大臣ぐらいにはならないとも限らない。その起爆剤に本作はなっているように思う。50で勝手に定年視するのではなく、稀有な人材なのだから限界までがんばってほしい。

 

ただ、問題は政策志向で、本人としては持続可能性についての方針であり、どうやって経済成長させるかというよりは、いかに将来に向けて手当てをしていくか、が中心らしい(のように見える)。その点もなんだか小泉純一郎の「痛みを伴う改革」的な気配がする。

 

先日、選挙にボランティア参加した人の匿名ダイアリーがあったが、

anond.hatelabo.jp

こちらを読んだ上で本作を観ると、ボランティア参加してみたくなる気になった。ハードで多大な労力のかかることではあるが、やってみてわかる気づきが多々ありそうだし、確かに投票だけして義務を果たした気になり、嘲笑的態度を取ってるだけでは、あまり誠実な態度ではないというものなのかもしれない。

 

私個人としては別に反自民というわけではない(何しろ大宰相の愛読者なのだ)が、政治にこそ健全な競争原理が必要だと思っている。そういう意味で自民党一強は望ましい体制ではない。世襲候補も上限を制限してほしいと思っている。

作中小川氏は民主主義は51%の勝利者が49%の思いを背負うこと、と語っていた。

だが極論すると現状50%ちょっとの投票率なのだから、全体の26%が団結して自分たちに都合のよい政策をしてくれる政党に投票すれば残り74%に負担を押し付けることができる。

 

もちろんこれは重ねて言うが極論で、実際は負担の程度で風向きが変わるわけだが、でもそうした実利に無関心な宗教的信仰層の存在も加味すると、先ほど26%と書いたが、それどころか、実は10数%にとって都合のよい政策で進めることができるのではないか、と思ったりする。権力の独占はその傾向を加速するだけだろう。

 

とにかくあっと言う間の2時間だったので、続編「香川一区」が楽しみ。